陶芸徒然帳〜雑記2009年10月からす瓜-2009/10/30 夏の夕暮れ時、 純白の花を咲かせたからす瓜が、 今は朱色の実をつけています。 熟れるにしたがって、 鮮やかな朱色になってきます。 からす瓜のからすは 決して烏ではなく、 唐朱(唐朱)が訛ったものだと つくづく思います。 赤茶盌の焼成 2-2009/10/23 削って仕上げた茶盌が 乾かないうちに筆で黄土を塗り、 表面の水分が乾いたら、 さらに塗り重ね、 通常3回程重ね塗りをします。 私の場合、赤茶盌も 黒茶盌と同様総釉なので、 胴、口辺、内側を3回塗り重ね、 続いて茶盌をふせて、 高台部分から腰の部分を塗ります。 注意しないといけない点は、 重ね塗りのタイミングです。 白っぽくなるほど乾いた茶盌が 水を含むと割れてしまい、 又逆に一時に水分を多量に 含みすぎるとくずれてしまいます。 上下3回ずつ、6回塗り重ねることは結構手間のかかるものです。 塗り方が少ないと、 本焼きの際黄土が 釉薬に微妙に溶け込むため、 塗りムラが表れてしまいます。 逆にこのムラを見どころとして、 箱書きに「赤楽刷毛目茶盌」 としたものを見たことがあります。 塗り斑に魅力があれば、 これも面白い景色だと思います。 赤茶盌の焼成 1-2009/10/14 黒茶盌の黒い色は 釉薬の色であるのに対し、 赤茶盌の赤い色は 土の色であります。 つまり、 赤茶盌に掛かっている釉薬は 透明であり、 釉薬を透かして見える土の色が、 その茶盌の色と成っています。 現在、 赤楽茶盌を創る技法としては、 素地の土の上に 「黄土」と呼ばれる土を 化粧掛けする方法が 多く用いられています。 その方がより美しい赤色に 焼き上げることが出来る為です。 長次郎作の赤茶盌は 聚楽土と呼ばれる赤土で成型し、 化粧掛けを施していないものも多く、 独特の深い味わいがあります。 これに対し、 三代目ののんこうの赤茶盌は ほとんどのものが黄土による 化粧掛けを施してあり、 独特の美しい赤色を呈しています。 のんこう以降は ほとんどの赤茶盌が 化粧掛けを施されています。 |
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