陶芸徒然帳〜雑記2010年4月東京のイベント 陶芸体験・茶会-2010/04/29 4月25日(月)、 東京オリンピック記念青少年センターで イベントを開催しました。 午前中の茶道の先生による茶会と、 午後の茶盌づくり体験です。 この施設は1964年東京オリンピックの時、 選手村としてつくられ、 その後はスポーツ、カルチャー、研修など 様々な目的に利用されています。 広大な敷地の中の茶室と工芸室が利用できるのは 今回のイベントに最適のものでした。 限られた時間内で(約3時間) 楽茶盌づくりの 最も個性が出る部分を体験していただきました。 皆さんから「とても楽しかった。」という感想を頂き、 私自身もその手応えを感じました。 約1か月後に焼き上がる予定ですが、 それまでの工程を順を追って 少しづつ紹介してみたいと思います。 ミツバツツジ-2010/04/21 里の桜が散り始める頃、 山ではミツバツツジが満開となります。 見上げる桜と違って 私たちの眼の高さに花を付けるためか とても親しみを覚えます。 園芸種のツツジよりとても可憐な味わいがあります。 私が修行時代を過ごした兵庫県西宮市甲山には 沢山のミツバツツジが自生して居ました。 その花の中を、師匠が飼っていた犬を連れてよく散歩しました。 ミツバツツジを見ると、自分の修行時代や あまり賢くなかったその犬の事を思い出します。 茶盌の事 3-2010/04/09 早船(赤茶盌) 利休はあるとき、大阪で茶会を催すこととなり、 淀川に早船を仕立てて、この茶盌を取り寄せました。 そのときの茶会には細川忠興が招かれており、 茶会のすぐ後に使者をよこして 「早船で取り寄せた先刻の茶盌を是非申し受けたい。」 と所望されて以来、 「早船」という銘がついたといわれています。 検校(赤茶盌) ある日、利休が長次郎の工房へ来て 出来上がっている茶盌の有無を尋ねたところ、 出来上がっている茶盌を皆が持ち帰った為、 一盌しか残っていませんでした。 そしてその一盌は非常に出来がよく、 長次郎自身も、自信作の一つでした。 その様子を聞いた利休は 「世間には盲の方が多いもの」といって この茶碗に「検校(※)」という銘をつけました。 ただ、私はこの逸話に対して少し疑問を感じています。 長次郎の工房に人々が入って、 利休が知らない間に茶盌を持ち帰ることが出来たとは思えません。 ※検校(ケンギョウ) 盲人の最上級の官名 |
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