陶芸徒然帳〜雑記2010年1月赤茶盌の焼成 10-2010/01/31 障子紙の接着にフノリを用いるのは、 必要以上に接着力が強くないということが 大きな理由の一つです。 つまり、張替えの時、剥がすのが容易で、 噴霧器で全体を湿らせるだけで、桟を傷めることなく 簡単に剥がすことが出来ます。 接着することだけでなく、 剥がす時の労力や利便性まで考慮した、 大変な知恵だと思います。 ペットボトルやガラス瓶に貼り付けられたシールが 剥がしやすく工夫されるようになったのは、 リサイクル意識が強くなった 比較的最近の事なのですが、 この発想は日本人には昔から存在したのかと思うと 誇らしい気がします。 赤茶盌の焼成 9-2010/01/21 フノリについて少し述べます。 漢字で「布海苔」、または「海蘿」と書き、 海岸の干満線あたりに繁殖する海草です。 煮溶かした海苔上の液体は、 古来色々な用途に用いられてきました。 日本建築の白壁に用いられる漆喰は 消石灰をフノリで解いたものに 麻の繊維などを混ぜたものです。 日本建築といえば、 障子に紙を貼る時に用いる糊もフノリです。 他に、着物の洗い張りや、 毛筆の先を固める糊などに用いられました。 でんぷん室の糊と違って虫がつかないことや、 乾燥時のゴワゴワ感がないなどの特徴が、 古くから日本人の知恵として、 様々な分野で生かされてきました。 赤茶盌の焼成 8-2010/01/10 釉薬の濃度についてたずねられたこともありました。 この時も私は自分が使っている釉薬を 柄杓で混ぜながら その濃度を説明したのですが これもなかなかうまく伝えることは出来ませんでした。 楽茶碗の釉薬は、黒でも赤でも フノリを煮溶かした液体でとき、筆で釉掛をします。 釉薬の粘度が、濃度によるものなのか、 フノリによるものかは 柄杓で混ぜた時の微妙な感触でわかります。 しかしそれは経験によるものなので、 一朝一夕につかめるものではないかもしれません。 やはり何度も失敗を繰り返した後に やっと身につくものなのでしょう。 明けましておめでとうございます-2010/01/01 大晦日、午後11時半頃 2人の息子と初詣に出かけ、 神社で、新年を迎えました。 その場にいた3人の外国人と 「ハッピーニューイヤー」と云って 握手をしハグもしました。 あとで聞いたらフランス人だったのですが、 英語も日本語も話せるとのことでした。 「ハッピーニューイヤー」ひとことで 意思の疎通が出来たようで、 なんだかうれしくなりました。 |
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