陶芸徒然帳〜雑記

2010年2月

赤茶盌の焼成 13-2010/02/20
赤茶盌の場合、
800度くらいで焼成するのが一般的なのですが、
私は窯の温度を850度〜880度くらいまで
上昇させます。
約800度で釉薬は完全に溶けているのですが、
さらに温度を上げることによって
黄土と釉薬が一体になったような
深みのある赤色になることが多くあり、
私はそのような発色を目指しています。
そして850度を越す状態で
煙に包まれたり、強い炎が直接当ったりすると
非常に魅力ある窯変が出ることがあります。
釉薬の溶けはじめから焼き上がりまでの間は
噴出し口から噴出す炎と煙を見ながら、
バーナーに送る灯油と空気を
常に調整していなければなりません。
そのため私の窯には煙突を立てておらず、
赤茶碗を焼く時の窯場は煙が立ち込めているため、
防塵マスクが必需品です。

赤茶盌の焼成 12-2010/02/10
この頃から全体の釉薬が完全に溶けるまでの炎や煙が
焼き上がりに非常に大きく影響します。
この間バーナーに多くの灯油を送り込むと、
窯内は強度の酸欠状態になり、
窯の噴出し口からは黒い煙がモクモクと立ち上がります。
この状態の間、窯内の茶盌は炭素が沈着し、
釉薬が溶けることによって
炭素が燃え尽きてしまうことなく、窯変が残ります。
どの程度の量の煙が出ているのが良い結果をもたらすかは、
その都度異なります。
湿度の高い日の方が煙の影響が残りやすく、
雨の日を選んで窯たきをすることもあります。

赤茶盌の焼成 11-2010/02/06
現在、私は赤茶盌の場合、灯油窯で焼成しています。
灯油窯を用いる利点は、
窯の状態を非常にコントロールしやすいところです。
バーナーに送り込む灯油と
空気の量を調節することによって
窯内を還元あるいは酸化に迅速に操作できます。

赤茶盌は黒茶盌と異なり、
常温から作品を窯詰めし、徐々に温度を上昇させます。
窯内温度が600度くらいまで上昇してくると
炎の通路に当る場所に置かれた茶盌の釉薬が
溶けはじめます。
温度計に頼るより、
窯内を目視して、確認する方が確実です。

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